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「ナ〜ルト…風呂、どうする?」

 シカマルの瞳が楽しそうに見える。ナルトはキスの余韻に浸りながら、眉をひそめた。

「入るってばよ…」

「一緒にか?」

「な!一人で入れるってばよ!」

 このままの雰囲気で二人きりで風呂になど入ったら、鈍感なナルトでも先が読める。それだけは、どうにか回避したい。

 くすりと笑ったシカマルは、ナルトを抱く腕を緩めた。

「先に入れよ」

「ん?…あ、うん」

 もっと食いついて来るかと思えばあっさりと返されて、ナルトは拍子抜けをしてしまった。ごそごそとあられもない姿を正す。それが恥ずかしい行動な様な気もするが、じっと自分を観察して居る様にいるシカマルの視線をいつもより敏感に感じる。きっと過剰に反応してしまっているのだ。

そして、そんな自分も恥ずかしい。

「じゃ、先に風呂借りる」

「ああ」

 くるりとシカマルに背中を向けて、ばたんと扉をしめた。

シカマルの姿が見たくて、その存在を確かめたら、彼に抱きしめられたいと思った。唇を重ねたら、身体が彼を欲しているのを感じた。性欲を満たしたいのではない。ただ、愛しくて。その存在が、愛しくて堪らないのだ。だから、感じたい。抱きしめ抱きしめられて、その熱を感じたい。

ナルトは、はぁっと息を吐くと風呂場に向かう事に決めた。

 

 

 程良い温度のお湯が心地よい。任務の疲れもあって、つい浴槽のヘリに腕を乗せ、その上に顎を乗せて瞼を閉じてしまった。ぽたりと髪から落ちた雫が、腕を伝う。睡魔が訪れそうになった所で、浴室の扉がガラリと開いた。

 あまりに突然の事で、ナルトはびっくりして瞼を上げた。湯気の向こうに見えるのは、紛れもないシカマルの姿で。

「……シカマル?」

 確認する必要はないのだが、思わず名前を呼んでしまった。

「どうしたってばよ?」

「風呂場に来る理由は一つだろうが、普通」

 確かに一糸纏わぬ姿のシカマルは、風呂に入る為にここに来たのだろう。ナルトの中で疑問符が浮かんだ。

「一緒に……入らないって」

「言ってねえぜ?俺は、先に入れ…って言っただけで」

「それって、屁理屈じゃねーの!」

 じゃばんと口まで湯船に浸かったナルトは、じっとシカマルを見つめた。当の彼はそれを無視して、シャワーのコックを捻る。ナルトの事は気にも留めず、髪を洗いだした姿を思わず見てしまう。気にならないかと言われたら、……シカマルが気になる。彼も任務明けなのだから、早くその汚れを落としたいのかもしれない。ナルトは勝手に心の中で結論付ける。シカマルは特に無駄口を叩くでなく、髪を洗い身体を洗い。とても、普通だ。そんな普通の事に、ナルトはドキドキが止まらない。近くにシカマルが居ると言う事に落ち着かない。全てを終えたシカマルが、ちらりと視線をナルトに移した。ばちっと目線があったナルトは、全身が熱くなるのを感じる。湯船に浸かっている身体の心地よさではない。身体の中からやってくる熱の所為で熱くなる。

「入っていいか?」

「……なんで、オレに聞くんだってばよ」

「なんか、お前嫌そうだから」

「ち、違う!そんなんじゃないって」

 慌てたナルトにシカマルがクククと笑った。奈良家の浴槽は広い。大の男が二人でも問題はない。お湯に浸かったシカマルは、ふうっと息を吐いた。

「おい、ナルト」

 名前を呼ばれて、俯いていたナルトが顔を上げる。

「なんだってばよ?」

「こっち、来いって…」

 自分の傍に来いと言うシカマル。ナルトは一瞬迷った。この展開は、あの展開だろうか。ナルトが回避したいと思っていた通りの展開というやつだろうか。

「エッチな事、しようとしてんだろ…」

「ん〜?…なんだよ、心配してんのか」

 シカマルがくすりと笑った。そして、呟くように「しねえよ」と、一言。

「お前の嫌がる事はしねえ。でも、抱きしめるくれえいいだろ?」

 うっと黙ったナルトはそそくさとシカマルの方へ寄る。その腕を捉えたシカマルが、ぐいっとナルトを抱き寄せた。肌が触れ合って生まれる温もりに、ナルトはそっと目を閉じてシカマルの肩に額を預ける。

「あのさ…」

「…ンだ?」

「シカマルとしたくねえとかじゃなくって……そのさ、風呂場は、声が響くから、その…」

 耳元で聞こえる、シカマルが笑う気配。

「今も、ホントの事言うと……どきどきしてて、めっちゃ緊張してる」

「なんだよ…」

「だって、オレのが……シカマルの事欲しいと思ってるってばよ、多分」

 シカマルに嘘は付けない。自分の全部を知ってほしいと思っている。

「シカマルが、欲しいってばよ……」

 ナルトを抱くシカマルの力が強くなる。

「お前は、言ってる事が支離滅裂過ぎんだよ。煽るだけ煽って、お預け食らってる俺の事、試してんのか?」

 シカマルはざばりと湯から上がる。もちろん、ナルトの腕も引っ張って。

「シ、シカマル?」

「風呂場は嫌なんだろ?」

「あの…」

「部屋、戻ろうぜ」

 ぐいっとナルトの脇を抱えたシカマルは、ナルトの唇を求める。

「これくれぇは…許せよ?」

 熱い舌がナルトの口内を遠慮なく犯した。最初は遠慮気味だったナルトも、シカマルの舌に自分のそれを絡める。歯列を割る様な動きに、飲み込めない唾液が顎を伝った。

「ん…あっ…」

 角度を変えられる度に、ナルトの口から甘い声が漏れる。崩れそうになる身体を抱き寄せた。

「余裕…ねえよ」

 唇が触れたままで囁かれる睦言に、ナルトが薄っすらと瞼を開ける。

「だから…オレも同じだって……言ってんのに…」

 何度も何度も言っているのに。シカマルより自分の方が余裕なんて、最初からない。

「オレってば、崖っぷちだってばよ。助けて、……シカマル?」

 言葉の一つ一つが、その仕草の一つ一つが、心をざわつかせる。ナルトの無意識な誘いをシカマルは甘受する事に決めた。勝手な解釈をしても構わない。

 ただ確実に、二人の思っている事はひとつなのだ。

 

 

 

 

 崩れる様に抱き合った。貪っても足りないくらいに、唇を重ねる。乱暴に扱うつもりはないのに、シカマルの手が性急にナルトの身体を弄った。

「はあ…ンン…っ」

「ここなら、声は大丈夫だろ?」

 シカクたちの寝室とは違う離れにあるこの部屋ならば、ナルトの心配を払拭できるだろう。

「シカマル…」

 首筋を伝って、鎖骨の辺りをきつく吸う。ぴくんと反応したナルトが、甘い視線をシカマルに向ける。シカマルの舌も指も、ナルトの感じる場所を丁寧になぞった。それがもどかしく感じてしまうナルトは、思わずシカマルに抱きつく。シカマルがしたのと同じように、彼の首の付け根に所有印を付ける。

「足りねえって…」

 ナルトの手が、迷うことなくシカマルの下半身に伸ばされる。ナルトとの触れ合いで大きくなっているモノに指を絡める。その形を確かめる様に、根元から先までゆっくりと上下した。

「ナル…」

「挿れて欲しいんだってばよ」

 潤む青い瞳がシカマルの瞳を捉える。僅かな光源しかない部屋でも、その艶っぽい表情がはっきりと分かって思わず生唾を飲み込んだ。

「バカやろ…慣らさねえと、無理に決まってんだろうが」

「ん…分かってる」

 ナルトの手の動きが早くなる。熱を煽る様な手の動きに、シカマルはくっと眉を潜めた。そのまま起きあがったナルトは、シカマルの肩を押して布団の上に抑える。不思議顔をしているシカマルに、くすりと笑った。ナルトの唇が、シカマルの肌を辿る。キスをして、たまに肌をぺろりと悪戯な舌が這う。そして、ナルトが触れて大きくなっているモノを口に含んだ。喉の奥の方までシカマルの陰茎を銜え込み、舌は先端を包むように全体を刺激する。微妙に当たる歯の感触までもが、シカマルの性感を刺激した。その反応を楽しむかのようなナルトの金色がシカマルの視界の中で上下する。

「ん…っ」

 強弱を付けながら動く粘膜の感覚が、シカマルを昂らせる。ナルトはこの行為をしているという事に興奮してしまっていた。先端の割れ目に舌を差し込み、ぺろりと舐めたナルトはちゅっと先走りを吸う。

「シカマル…気持ち良くねえ?」

「そんな訳、あるかよ」

「よかった」

 十分に硬く大きくなったモノの根元を掌で包んだナルトは、先端に舌で刺激を与えながら熱棒全体を摩擦して刺激する。シカマルの吐精を促す様な行為に、荒い息が口から洩れた。

「ナルト…」

 名前を呼ばれた瞬間に、ナルトの口の中に生温かい体液が溢れだした。それを零さない様に、じっとしたナルトはぴくぴくと震えるシカマルの先端にキスを落とす。それから、ゆっくりとシカマルの腕を引っ張った。

「ナルト…?」

 シカマルを上目づかいで見つめた青い瞳が、にっこりと笑う。そして、シカマルの指先に口の中のものを垂らす。唇に残った体液を赤い舌でぺろりと舐めたナルトは、もう一度にこりと笑った。淫蕩な表情を見たシカマルは、ナルトの笑みの意味を知る。ナルトが両肘で身体を支えながら、仰向けに寝ころんだ。まるで誘うようなその行動に、シカマルもにやりと笑う。

 指に絡まる白濁をなじませて、彼の望む場所へそれを埋めた。

まずは、一本。

「あ……っ、んっ」

 尻の割れ目をなぞり、指の入った後腔の周りもくすぐる。焦らすように二本目を侵入させると、ナルトの身体がびくんと跳ねた。もちろん、ナルトの悦い場所を狙って執拗に弄る。

「は…あ、ンン…あっ…シカ、あ…っ、あ」

 ポイントをわざとずらすと、ぎゅうっと指を締め付けられた。指の根元まで差し込み、ぎりぎりまで引き抜く。シカマルの精液とナルトの唾液の混じった潤滑液が卑猥な音をたてた。

 それをナルトに聞かせる為に、わざとモーションをゆっくりにしてなじませるように抽出を繰り返す。

「ふ…あ……アア…んっ!」

 くちゅりくちゅりと粘膜の擦れる音が、静かな部屋に響く。後は、ナルトの嬌声だけ。

「挿れるぞ?」

「は…」

 ナルトがこくりと頷く。熱い楔の先端を孔に当てると、ナルトの身体がぴくんと反応する。

「シカ、マ…ル?」

 後腔が収縮する僅かな動きすらも、シカマルを煽った。ぐいっと先っぽだけ挿れる。

「あ、あ、あ…っ、も…っと」

「ああ…」

 もちろんそのつもりだ。ナルトの腰を掴むと、ぐいっと奥まで挿しこむ。

「は…っ!あ…ンンっ……」

 全てをナルトの中に埋め込んだシカマルは、絡みつく内壁の熱さにふうっと息を吐く。それからは、もう何も考えられなくなる。二つの身体が一つになる瞬間に悦びを感じる。身体を揺さぶられたナルトの足がシカマルの腰に絡まった。

「シカマル…あ…っ、ああ…っ……ン、あんっ、あ…っ!」

「ナルト…!」

 行為自体に何かの答えがある訳ではない。二人で快楽を分け合う事だけに集中する。

汗ばむ身体に求めあう腕。

重なる唇に、揺れる視界。

 シカマルの汗がぽたりと、ナルトの胸に落ちる。それが冷たいと感じてしまうくらいに、身体が熱くなっている。名前を呼んでいるのか、何を発しているのか、思考がぐしゃぐしゃになってシカマルの事でいっぱいになる。

「も…ダ、メ……シカ」

 がくがくと痙攣したナルトの中に、熱い迸りが放たれる。お互いに息を切らして、一つになったままぎゅっと抱きしめ合う。ナルトの放った体液が、二人の腹を濡らしていた。シカマルはそれを指先で掬うと、わざとナルトに見せる様に舌で舐めとる。

「ん……っ」

 ナルトは自分の中で硬さを取り戻すシカマルの存在を感じた。つい今シカマルが舐めた指先をナルトは口に含む。

それが、答え。

「ンン…ふっ…あ…っ」

 内壁を埋め尽くした熱い体液が自分の中でまた熱を呼ぶ。ナルトはぞくりとしたものが背筋を走るのを感じた。シカマルを飲み込みたい。邪魔になる身体すら要らなくなるような感覚。

 ただ、彼を感じたい。そして、彼にも自分を感じて欲しい。

 背中から抱きあげられた宙に浮いた身体が、感覚と共に浮遊して散った。

 

 

 

 

 疲れているはずの身体をシカマルに摺り寄せる。眠りたいのに、眠りたくない。こんなに貪欲な感情が湧きあがった瞬間に、彼の首筋にちゅっとキスをした。

「大丈夫か…?」

「平気だってばよ…」

 返事をした声が掠れていて、そんな自分にくすりと笑ってしまう。何度、シカマルの名前を呼んだだろう。彼を思うと、せつなくてそれでいて温かい感情に包まれる。その存在を感じただけで、心の奥が熱くなる。

 汗で冷えたナルトの身体をシカマルがぎゅっと抱きしめた。

「…ナルト、ただいま」

 ナルトは思わず首を傾げた。そして、ああ…と思うのだ。

「おかえり、シカマル」

 当たり前の様に交わしている言葉。それが、とても重要だった事を思い出す。

「お前は?」

「え?…オレ?」

「お前だって、今日帰って来たんだろ?」

 ナルトは思わず口元に笑みを乗せる。

「ただいまだってばよ、シカマル」

「おかえり、ナルト」

 大切な言葉。この腕の中がお互いの帰る場所、そう本能で感じているから大切にしたい言葉。身体だけではなく心まで繋がったと感じる瞬間。

 存在を確かめて、気持ちを伝えあって、そしてようやく安楽の地に居る事を実感できるのだ。

「さすがに、眠てえってば……」

「そうだな?」

 ようやくナルトの中の睡魔が顔を見せた。シカマルは大好きな青い瞳がゆっくりと瞼に隠れて行くのをじっと見つめる。そして、ナルトの寝息を聞いて重ねるだけのキスをした。

 

――――― ただいま。

 

――――― おかえり。

 

 

 

 

  

 

 

 

一番書きたかった事は……

ただ、「ただいま」と「おかえり」でした(^^

え?…おいおいって感じ?

なんか違うだろ!とか思います?いやいや。

シカナルですから。

このラストの為に、長い長い前置きがあるのですよ。

あはは(^.^) 笑って誤魔化すぜい!