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「マジ、嬉しい・・・ありがとな・・・ナルト」
本当に嬉しそうに・・・でもどこか切なそうに笑った。
そしてありったけの想いをその腕に詰め込んで、精一杯ナルトを抱きしめて・・・
「俺がいつでもお前の傍にいる・・・もう『独り』になんかしねーから・・・・俺のものになってくれ・・・」
感情が昂って、声が掠れて。
目頭が熱くなる。
鼻の奥がツンとする。
それを隠すようにシカマルはナルトの肩に顔を埋め、懇願するように囁いて。
そんなシカマルの切羽詰ったような、感情的な姿に。
ナルトは抗うことができなくなっていく。
それでも、最後のところで失うことの恐怖に勝てなくて・・・
「俺が傍にたら、きっとシカマル・・・・たくさん嫌な思いするってばよ・・・後悔もきっとするってば・・・・だから・・・・そうなる前に、・・・・」
もしもいつか手を離すなら、今この瞬間に離してと、まるでシカマルの離れることを願うようなナルトの言葉に。
「後悔なんかしねぇよっ!!だから、そんなこと言うな!!・・・・素直に俺のものになっちまえよ!!!!」
パッと顔を上げたシカマルの漆黒の瞳が、意思の強さを表すようにキラキラ輝いて。
でもその表面が薄っすらと涙の膜で潤んでいるのをナルトは気づいてしまい・・・・
こんなにも必死に自分を求めてくれるシカマルに。
嬉しくないわけがない。
燻る恐怖も不安も消えてはくれないけれど。
それでも・・・
いつかは離れることになるかもしれない・・・そう思っても、止められない想い。
シカマルの傍に行きたと心がどうしようもないほど疼いて。
最後の抗いが、まるで雪が溶けるように、ナルトの中から消えていった・・・・・
ゆるゆると恐れながらナルトの腕がシカマルの背中に回る。
シカマルはそれに息を呑み。
「ナルト!!」
次の瞬間、感情が爆発するままナルトの華奢な身体を掻き抱いた。
どれほどこの日を待っていたか。
見守るばかりの日々に苛立ち、不甲斐ない自分を責めて。
無理をして失うことを恐れ、動くこともままならなくて。
でも漸く掴まえた。
孤独に捕らわれた怖がりな愛しい人を・・・・。
もう二度と孤独になんかさせない。
自分の全てをかけて愛し、守り抜く。
だからどうかこの手を離さないで・・・・
冷え切った心に温もりがともり
逸らされない瞳から想いが伝わる。
もう二度と離れたくない、離したくないと、その存在を確かめるように抱きしめあって・・・・
想いの重なったふたりを祝福するように、雪が止め処なく舞い落ちる。
それが一面を白く染め、幻想的に世界を彩って・・・・
そんな聖なる夜に
抱きしめ、見詰め合った二人が、神聖な誓いを立てるようにそっと唇を重ねて・・・・
そんな二人を、まるで守るように純白のカーテンが、静かにその姿を隠していった。
END
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