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SWEET 〜帰り道〜
帰り道。
すぐそこに曲がり角が見える。少しだけ足が重たく感じるのはなんでだろう。 他愛のない話をして、笑って笑って。 目尻に涙がたまるくらい腹を抱えて笑った数分前。なのに……
今は、そんな楽しかった時間も過去になってしまっている。 不思議だな、とナルトは思った。
夕焼けが二人を照らして、西日に延びた影が地面に映る。隣を歩いていたシカマルも無言だった。無言のまま曲がり角に差し掛かると、ぴたりと足を止めた。 くるりと振り向いた彼がナルトの顔を見て、不器用に笑う。 「じゃあ、また、…明日な」 「う、ウン!……また、な」 精一杯の笑顔で答えたつもりだけれど、シカマルが眉を顰めた。どうしてだろうかと首を傾げた所で、彼の大きな手のひらが頭の上に乗せられた。少しだけ自分より背の高いシカマルを見上げてしまう。 「…シカマル?」 「ンな顔すんなって」 「へっ?」 どんな顔?と聞こうとしたら、わしゃわしゃと頭を撫ぜられる。よしよしなんて程度でなく、髪の毛をかき回された感じだ。 「俺も」 「も…クッシャクシャだってばよっ!」 「同じだから」 真剣な声色で言われてナルトの心臓がドキリと鳴る。残念な事に逆光になったシカマルの表情がよく見えなかった。だけれど、彼の言葉はしっかりとナルトの耳に届いている。 「あのっ…」 なんて返していいのか分からずにシカマルをじっと見つめてしまう。
シカマルも、少しだけ寂しいって思ってくれた? もう少し一緒に居たいって思ってくれた?
口にしたら、もっと寂しくなるような気がして噤んでしまう。でも、シカマルは“一緒”だと言ってくれた。無言のままだけれど、居心地の悪い沈黙ではなく言葉のない会話を視線でしている感じだと思う。オレンジ色の空と夕闇に飲み込まれそうな青紫色のコントラスト。すごくキレイすぎてそれだけで涙が出そうになる。 近づいたシカマルの顔にナルトは自然と瞼を閉じた。触れるだけの唇。そんな些細な事なんだけど、唇の感触が優しくて、やっぱり少しだけ瞳が潤む。唇が離れて視線が絡まる。まつ毛が触れそうな距離がなんとなく恥ずかしい。だからもう一度目を閉じてしまった。そしたら、再びふわりと温もりが降りてきて、顔が沸騰してるみたいに熱くなる。きっと、ほっぺたなんか真っ赤なんだろうな……なんて考えながら、思わず俯く。 「ナルト……」 「ん?」 呼ばれても顔を上げられない。ちょっとキスしただけなのに、こんなに恥ずかしいなんて……――― ナルトは視界に入ったシカマルの指に自分のそれを絡めた。ふわりと空気の揺れたのを感じてシカマルが笑った事が見なくても分かる。 「ちょっとだけ、」 「うん」 「歩くか…」 「………」 じんわりと胸の奥が温かくなる感じ。ナルトはこくりと頷いた。
長く伸びた影。繋いだ手が重なって、一つになる影。 ある初夏の夕暮れ。
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久々に超SS(*^-^)
めちゃ短くてごめんなさい。
普段の日記SSのが長いくらいです。
でもすごい甘―い感じのシカナルが書きたくて(^^ゞ
だから、現代なのかそうじゃないのかの境界線も曖昧です。
読んでくれる方の一番好きなシチュエーチョンで読んでほしい。
特に服装とかも書いてないのはその為です(笑)
意味なく二人がラブラブしてるのは好き。