おまけです…が、サスケファンの方は読まないほうがいいです。←注意!!
なんでも来いやっ!って人は、レッツチャレンジ ↓
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猫まんま side sasuke
サスケは内心笑いが止まらないのを我慢している。 いや、今の状態で笑ったとしても自分を抱いている相手には、猫の鳴き声にしか聞こえないだろう。サスケは変化の術で猫に成りすまし、ナルトの腕に抱かれる事に見事成功したのである。 いつも通り、ナルトが「つまらないっ!!」と騒ぐ単調作業(もとい、Dランク任務)を済ませ、カカシやサクラと別れた。その後、こっそりとナルトの後をつけたのである。 もちろん、ナルトが気配を消しているサスケに気づくはずもなかった。
―――― 数日前。 「わ〜!サクラちゃん、あそこ猫が寝てるってばよ」 どこぞの家の軒下で惰眠を貪っていた猫を見つけて、ナルトが嬉しそうに騒いだ。サスケにしてみれば、猫くらいどうしたんだ?くらいのノリだったのだが、ナルトとサクラの態度は違っていた。口々に、可愛いだの、触ってみたいだのと言い始める。 二人が騒ぐ猫をじっと観察してみるが、サスケにしてみればやはりただの野良猫だ。別段と目をむいて探すような動物である訳でもなく、道を歩いているだけで風景に馴染んでしまうような、ただの猫だ。 「なに騒いでんだよ、ウスラトンカチ」 それでも、一応はナルトの気を引こうと声をかけるのだが、ナルトの興味は軒下の猫にしかないようだ。まるで無視されたような腹立たしさを覚えて、ギロリと猫を睨みつけた。すると、サスケの殺気を感じ取ったのか、猫は警戒するように背中を向ける。 「あ、行っちゃった!」 残念そうなサクラの声。その隣でナルトも同じような顔をしている。 「ただの猫だろ。何が珍しいんだ」 「サスケってば、ちゃんと見てなかったのか?猫は猫でも、子猫だってばよ。ちっちゃくて可愛いじゃねーかよ」 ただの猫の子供である。サスケは白けた目つきでナルトを見つめた。 「…猫だろ、ただの」 「だから、子猫だってば!」 「へ〜。お前が猫が好きなんて知らなかったな…」 「可愛いじゃん。サスケはそう思わねーのか?」 真剣に聞かれて、サスケは言葉に詰まる、何度も言っている様に、サスケにしてみればたかが猫くらいの存在でしかない。 「可愛くないことは…ないな」 一応は取り繕うように言ってみるが、サスケの見解が変わった訳ではなかった。 「オレんちのまわりって、あんま野良猫とかいなくってさ」 「ナルトの家がある場所って区画整理が進んでるから、野良猫もあんまりいないわよね?」 「は?そうなんだ…オレってば知らなかったってばよ〜」 納得したのか、ナルトはサクラと二人で猫談義を続けながらサスケに背中を向けた。 その時サスケは確信したのである。これは使える、と。
「めちゃくちゃカワイイってばよ〜」 そう言ったナルトの顔が急に近づいた。すりすりと頬を寄せて、嬉しそうに笑った。サスケはどきどきしながら、ペロリとその頬を舐める。もし、本当の自分がナルトにそんな事をしたら、一発で変態扱いだ。だが、猫の姿に変化したサスケにナルトは気づいていない。気づいていないのをいい事に、サスケは何度もその頬を舐めた。 「あははっ!オレってば食いもんじゃねえってばよ!」 くすぐったいのか、身をよじったナルトは大きな青い瞳でじっとサスケを見つめる。
< ―――もしや、バレたか?!>
サスケは思わずその身を強張らせるが、ナルトはすぐに蕩けるような笑みを浮かべる。ぎゅっと小さくなったサスケの身体を抱えなおすと、「やっぱ、腹へってんのかな〜」と呟く。その言葉にほっとしたサスケは、とりあえず大人しくナルトの腕の中に納まった。このままでいけば、今日はナルトの家へお泊りオッケーになるはずだ。一緒に飯を食い、一緒に風呂に入り、一緒のベッドで眠ることも出来るだろう。笑い出したいのを必死に堪え、にゃーと鳴くとナルトは嬉しそうに笑みを返してくれる。
< さすが、オレ様。ぬかりはないな……。ちっ、ウスラトンカチ。ひやひやさせるんじゃねぇよ>
変化の術は完璧だった。ちょっと抜けているナルトを欺くのは、実に完璧な計画だったはずだったはず。だけれど、サスケの前に大きな壁が立ち塞がったのは、それからすぐの事だった。 ナルトの前に現れた、いの、チョウジ、シカマルはいきなり「猫まんま」について、討論し始める。ナルトは興味深く三人の話を聞いていたようだが、サスケとしては気が気ではない。
< メシは何だっていい!ナルト、行け!こいつらを無視してさっさと帰れっ!!>
何度か気を引くように鳴いてみるのだが、ナルトはうんうんと頷きながら10班ズの話を聞き入っている。それも、暫くすると話に決着がついたようでナルトが立ち上がった。 「間違っても、熱いラーメン食わせようとか思うなよ」 「ナルト…絶対ラーメンあげようと思ってたよね?」 「ナルトらしいって言えば、そうなんだけど…」 「あ〜…だから、ラーメンはやらねぇってばよ」 「はいはい、分かったわよ。じゃあね、ナルト」 サスケはほっと胸を撫で下ろす(心境的には)。
< やっと、楽しい時間の始まりだな…>
ナルトがぽそりと呟いた。 「サスケんとこ行くか……」 サスケは、耳をぴくりと動かした。その瞬間である。ナルトの身体が後ろに傾くと、ものすごい衝撃がサスケを襲う。
< …なっ、なにぃ?>
有難いことに、ナルトに抱えられていた自分はその衝撃を直接受けることはない。だが、尻餅をついたナルトは、打ち付けた場所が痛むのか顔を歪めている。サスケは、ナルトの肩越しにこの衝撃の「原因」を睨みつけた。
< ふざけんじゃねーよ!俺のナルトになにしてやがるっ>
抗議の声を上げるが、それは猫の鳴き声でしかない。それどころか、物凄い剣幕で紅一点が捲し立て始める。それに狼狽えるナルトは必死だが、サスケはいのの後ろで寡黙を通すシカマルと視線が合った。何故だが彼は、じっと自分を見つめている。否、睨みつけていると言った方が正しいだろう。サスケは背筋をつっと汗が伝ったのを感じた。
< バレた?いや…そんなはずはない。俺は完璧だ…でも、あいつの視線は何だ?>
「サスケは、おかかのおにぎりが好きだから鰹節とかすぐに出てきそうじゃん」 ナルトの科白にシカマルの視線は、より一層厳しくなる。サスケは内心焦っていた。シカマルはなかなか切れ者の部類に入る奴だ。もしかしたら、その視線の先に自分の姿を見ているのではないか。そんな不安が急に襲ってきた。シカマルの眼光は鋭い。 「いの。もう止めろよ…めんどくせぇだろ」 シカマルが口を開いた時、それがサスケの限界だった。蛇に睨まれた蛙の心境に陥りながら、名残惜しいナルトの腕を抜け出す。ボロが出る前に退散するのが良策だ。
< とんだ邪魔が入りやがった…、くそっ>
毒付いてみるが尻尾を巻いて逃げたのは自分なので仕様がない。壁からこっそりナルトを伺うが、シカマルやチョウジとなにやら話しているらしく、こちらを伺う事もなかった。サスケは少しだけ悔しい気持ちになるが、失敗は成功の元だと自分に言い聞かせる。
< ま、俺の好物まで知ってるだけでも上出来だ、ウスラトンカチ>
しかも、ナルトは自ら自分の所へ来ようとしていた。いつも突っかかってくるだけのナルトだが、結局は自分の所へやってくるのではないか…そう思うと笑みが零れる。この際、鰹節が目当てだったことには目を瞑ってやろう。それくらい寛大な気持ちになれる。 もしかしたら、ナルトが野良猫を連れて急に来ることがあるかもしれない。鰹節を常備することは忘れないようにしようと、サスケは夕日に向かって誓うのだった。
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……本当っにごめんなさい。
別にサスケが嫌いな訳ではありません。
微妙にサス→ナル風味を目指してみました(勘違い…?)