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Lesson おまけvr
雷鳴が轟く。 その音にぎゅっと目を瞑っていたナルトにふわりと温かい腕が巻付いて、ぎゅっと抱きしめられる。 「俺に抱きしめて欲しい…お前、そう言ったよな?ナルト」 聞きなれた声に目を開けると、ナルトはにっこりと笑った。 「なんだ…ちゃんと覚えててくれてたんだってば?」 「当たり前だろ?俺を誰だと思ってんだよ…俺は一度見聞きしたことは忘れねえ性質だって言っただろうが。バカナルト」 ナルトは耳元をくすぐるようなシカマルの声に身体を捩る。 外は、雨。目の前にいるシカマルは、自分と同じ年の十六才。過去に戻っていた時間は、半日程度だったらしい。そして、昨日に引き続き今夜の天気も荒れ模様だ。 それでも、この腕の中にいれば安心出来た。それは、今も昔も。 「シカマル……オレに泊まりに来いって言ったの、知ってたからだろ?」 もちろん、今日の出来事を。くすりと笑う気配が、その返事。 「あ!」 ナルトは自分の格好を目にしてはっとした。三年前の浴衣を着たままで、戻って来てしまった。 「オレの…パジャマ…」 項垂れるナルトの鼻をシカマルがきゅっと掴む。 「おい、俺を誰だと思ってんだ?」 「…へ?」 「お前の大切なパジャマなら、三年前から保管済みって事だよ」 ナルトは、ほけ〜っとシカマルを見上げる。単純にすごいなぁなんて思っていたのだ。 「え…でも、十三才のオレにこんな記憶は…… ――――――――」 そうナルトが呟いた瞬間に、ストンと何かが落ちてくるように新しい記憶が降ってきた。大きく目を見開いて、じっとシカマルを見つめる。 「なんだよ?惚れ直してんのか?」 ナルトはぷうっと膨れると、ぎろりとシカマルを睨みつけた。 「シ〜カ〜マ〜ル〜……お前ってば、オレに何してんだよっ!」 羞恥心からか顔が真っ赤に染まっている。そして、潤んだ様な青い瞳がシカマルを捉えた。シカマルは、ナルトの視線を気にしないと言ったように不敵に笑う。 「俺とお前だから、浮気にはならねえんじゃなかったのか…?」 「へ…屁理屈だってばっ!!!」 「お前仕込みだぜ?」 ナルトはうっと言葉に詰まる。 「随分と色っぽい格好してんじゃねえか…」 耳の付け根をきゅっと吸われる。 「あ…」 不意に漏れてしまった声は少しだけ甘ったるい。 「ちょ…シカ……」 ナルトの唇を塞いだシカマルは、熱い舌を口内に滑り込ませる。 「ん…っ」 熱い舌が絡まり合い、ナルトの身体がゆっくりと布団の上に倒されていく。シカマルの手は器用に浴衣の袂を開いて、ナルトの胸を探り始めた。びくりと震えたナルトの身体からはどんどんと力が抜けてくったりとしていた。 「…こんなに、されちまって……」 まだ新しいキスマークの上を辿る舌と唇。 「は…っ、あ…シカマルが、したんじゃねえのかよっ!」 「だな?」 シカマルは複雑そうな顔つきで、それでも口元に笑みを乗せた。 「また自分に嫉妬するなんてな〜。責任とれよ、ナルト……」 「意味分かんねえ…って、あ……っ」 ナルトの快感を引き出す的確な愛撫に、ナルトは息が上がってくるのを止められない。 「シカマ…」 言葉の続きは甘い吐息に飲み込まれる。ナルトはそっと、シカマルの首に自分の腕を回した。
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ぱちっと目を開けたナルトは、見慣れない天井をじいっと見つめる。昼間から怪しかった天気は、夜になったらやっぱり当たり前のように崩れ…… シカマルに頼み込んでアパートに泊まりに来てもらっていたはずなのに。 「あっ…れぇ?」 ここは自分のアパートではない。だけれど、見覚えはある。 「シカマルんちだってば…なんで…あれえ?」 ナルトはむくりと起き上がると、目を擦りながら自分の隣に視線を向ける。そして、一瞬固まってしまった。隣に寝そべりじっと自分を見つめる瞳。彼は肘を付きその上に頭を乗せた格好でナルトをじっと見つめていた。 「よう、起きたか?」 「え?え?え?えええ?!」 ナルトはぐるぐると部屋の中を見渡す。間違いなくシカマルの部屋である。それでは、目の前に居る彼は誰だろう。確かに、眼差しも髪型もシカマルに酷似しているが…… 「あの…誰だってばよ?オレってば…なんでシカマルんちに居るんだってばよ?」 不安そうに目の前の男に訊ねると、彼はくすくすと笑いながら起き上がった。 「ま、お前が驚くのも無理ねえか…」 そう言いながら、ナルトの頭をぐりぐり撫ぜてくる大きな掌。ナルトは青い瞳を見開きながら、じっと彼を見上げた。 「もしかしなくても…シカマル?」 「当たり前の事聞いてんじゃねえよ。正しくは、お前の知ってる俺の三年後の俺…だけどな」 「意味わかんねえ…」 おろおろするナルトを優しい瞳で見つめたシカマルは「大丈夫だ」と小さな身体を抱きしめた。ナルトは心臓の鼓動が大きくなるのを感じた。 「ほら、本能で生きてるお前なら分かるだろ?」 抱きしめられる腕は温かくて、吸い込んだ彼の匂いもシカマルのものだ。自分を安心させてくれる、シカマルの温もり。 「シカ、マル…?」 「ま、俺にも理由は分かんねえけど…十六才のお前と十三才のお前が、一時的に入れ替わっちまったって訳だ」 「そ…そんな!」 「一時的つったろ?ちゃんと戻れるから、安心しろ。今は晴れてるけどな…今夜もまた雷雨だぜ?」 そっとシカマルから離れたナルトは不安そうな瞳で見上げてくる。そんな姿を可愛いと思ってしまうシカマルが居た。人差指でちょんっと唇に触れると、ナルトがぴくんと反応する。 「な…んだってば?」 そう聞いて来るナルトの唇にそっと自分の唇を当てる。驚いた様に暴れたナルトは、すぐに侵入してきたシカマルの舌によってその動きを止められてしまった。ねっとりと絡みつく舌は逃げ回ってもどこまででも追いかけてくる。 「…んん…っ」 震える両手はぎゅっとシカマルの上衣を握り締めていた。そうする事しか出来なかったと言う方が正しい。静かに離れて行くシカマルの気配を感じてそっと目を開けると、優しく自分を見守るような瞳がある。 「逃げんなよ。俺は誰だ?」 「えっと…シカマル」 「逃げる必要あんのかよ」 ナルトは考える様に首を傾げる。それはシカマルのよく知っているナルトの表情だった。困惑したような顔で首を振る。 「分かんねえ……」 「全く……お前が好きな奴の名前を言ってみろ」 溜息をつくように言われて、ナルトは真っ赤に頬を染めた。 「シカマル…」 呟くように答えて、ちらりとシカマルを盗み見た。ぱちっと合った視線に、彼はにやりと笑う。 「なら、問題ねえだろ?お前にキスしてんのは、お前の好きな男なんだぜ?」 当たり前のように言われてナルトは、またすぐに俯く。その金色の頭をぐりっと撫ぜたシカマルは、大きく伸びをして立ち上がった。その行動にさすがにナルトも焦ったのか顔を上げる。 「ん?心配すんなって…今のお前の姿を誰かに見られる訳にもいかねえだろ。朝飯、持って来てやるだけだ」 そう言われると、くうっと腹の虫が泣いた。それを聞いたシカマルは楽しそうにクククと笑う。一気に恥ずかしくなったナルトはバツが悪そうにむすっとしてしまった。 「ほんと…お前、可愛いな」 まだ子供なのだからしょうがないのだろうか。やる事なす事、シカマルの目から見て可愛くてしょうがない。 「腹減ったってばよ!」 恥ずかしさを誤魔化す様なナルトに科白にもう一度笑ったシカマルは、早々と部屋を後にした。ナルトはドキドキが止まらない自分の心臓に手を当てる。 自分の知っているはずのシカマルなのに、いや…知らないシカマルだからドキドキしてしまうのだろうか。大人びた表情がとても優しくて。だけれど、その優しさをナルトは知っているのだ。 「シカマルってば、変わんねえんだ…」 そう思うとナルトは嬉しかった。彼の触れた唇に指先を当ててみる。三年後の彼も自分の事を好きで居てくれるのだと言う証拠。くすぐったくなる気持ちをどう表わせばいいのだろう。 そんな事を考えていると、すぐにシカマルは朝食を乗せた盆を持って帰ってくる。ヨシノが用意してくれる朝食の味も変わらない。当たり前の事なのだがそれが、とても嬉しくてナルトは泣いてしまいたい気持ちになった。それを、こっそりシカマルに告げてみる。すると彼は驚いた様に、箸を止めた。 「そうだなぁ…あんまり詳しい事は話せねえし」 「なんで?」 「そりゃ、お前は元居た時間に帰るんだ。未来の事を知るってのは、タブーになるからな。だから、お前の三年後の事は俺の口からは言えねえんだって」 「難しいってばよ〜?」 シカマルはくすりと笑う。 「簡単に説明は……そうだな、歴史が変わる、かもしれない」 「え?」 「お前が未来に起こりうる事を知る事によって、時間軸に歪みが生じるかもしんねえんだ。例えば、お前が本当に十六になった時には俺が居ないとか、な?」 ナルトの手からぽろりと箸が落ちた。シカマルは呆然としたナルトに驚く。 「お、おい…」 「そんなん…やだってばよ。絶対に、嫌だ!シカマルが…」 みるみる瞳が潤んで、透明な雫が頬を伝う。 「例えばの話だろ?」 「冗談でも嘘でも例えばでも、絶対に嫌な事なんだってばよ!」 シカマルはふうっと息を吐くと、指の腹で涙を拭う。 「…お前が泣き虫なの、忘れてた」 「オレはシカマルの事、すげえ好きだから…」 「知ってるよ」 こんな風に言われなくても、ナルトが自分の事を必要としてくれているのは分かる。それくらいの自信を持たなければ彼と付き合ってなんていけない。 「俺だって、お前の事が好きなんだぜ?」 「それって…オレが聞いても大丈夫なこと?」 「いいんじゃねえか?お前とオレの間の事だし。ま、人の気持ちなんてどこでどうなるかなんて分かんねえけどな…。もしかしたら、ナルトが十六になる頃には俺の事なんて見向きもしねえかもしんねえぞ?」 ナルトはぎろりとシカマルを睨みつける。 「そんな事、ぜってーにねえもんっ!シカマルの馬鹿っ!!」 ナルトはぶつかるような勢いでシカマルの唇に自分のそれを合わせた。それからぎゅうぎゅうと抱きついて来る。シカマルはその背中をぽんぽんと叩いた。 「悪りぃ悪りぃ…」 「全然反省してない声だってば…」 まだ涙声のナルトをあやす様にぎゅっと抱きしめてやる。こんなに可愛い事を言う奴だっただろうか。そう思うと少しだけ不思議な気持ちになった。 「さっさとメシ食うぞ、ナルト」 懐いているナルトの小さな身体を引きはがして、ちょんと座らせると落とした箸を拾ってやる。ぐすんと鼻をすすったナルトは渋々と言った様に、まだ温かい味噌汁を啜った。 「知ってるか?腹が減っては戦はできぬ…だぜ?」 シカマルの言う意味がちっとも分からないナルトは首を傾げながら、出し巻き卵を口に入れた。
食事を終えたナルトは何故かシカマルの膝の上に座っていた。シカマル曰く、そうしたいらしい。彼はナルトには理解不能な書物を手にしていた。 「つまんねえなぁ…」 わざとシカマルに聞こえる様に呟いてみた。ぺらりと紙の捲られる音。午前中はゲームなどをしたり、ナルトの相手をしてくれたシカマルも今はそうではない。ナルトはむくれながら、シカマルの上からごそごそと抜けだす。 「どーした?」 「だから〜…つまんねえもんっ!」 「しょうがねえだろ?お前を外に出す訳にもいかねえし……遊んでやったろうが」 確かに相手をしてもらった。でも今は違うと言う事を主張したいのだ。 「シカマル〜!オレの相手してくれってばよ〜っ」 強請る様に甘えてみた。ぐいぐいと肩を揺すると、シカマルは本をぱたんと閉じる。それを見たナルトは嬉しくなりシカマルに抱きついた。 「やったってばよ」 「お前はまだチビだから、我慢してやったのになぁ」 「我慢…?よく分かんねえけど、しなくてもいいんじゃねえの?」 「へえ、ナルトのお許しが出れば問題ねえか…」 シカマルに抱きついていた身体が、あっという間に組み敷かれた。それでも状況を理解できないナルトは、ぽかんと口を開けてシカマルを見上げた。子供のままのナルトに比べれば、シカマルの体躯はもう大人のものだ。本気で押さえこまれたら、動く事も出来ない。 「これってば……なんかのゲームだってば?」 呑気に聞いて来るナルトに、シカマルはくすりと笑う。 「ゲームなぁ…」 「違うのか…?」 純粋な眼差しで見つめてくるナルトの青い瞳。くるくると変わる表情は今の彼と変わらないのに、懐かしむ様な感覚でナルトの頬に唇を落とす。柔らかい肌は、やはり変わらない。ぺろりと舐めるとナルトがびくんと震えた。それから、耳朶を口の中に含む。耳の付け根に唇を移動して舌を這わせると、ようやくナルトも自分が何をされようとしているのか理解したようだ。 「シ…シカマル!あの…あ…っ」 パジャマの釦を一つ外して、指先を中に滑り込ませる。そして、胸の飾りを触れるか触れないくらいのタッチで撫ぜた。 「や…っ」 口ではそう言っても、ナルトの胸の先で尖ったモノがシカマルの指に引っ掛かる。敏感な所は小さな頃からだったんだと、そっとそれを刺激してやる。 「あ…っ……シカマ…んっ」 「気持ちいいから、こうなんだろ?」 きゅっと押しつぶす様にすると、ナルトの身体が跳ねる様に反応した。 「だめ…だ、め…おばちゃ……声……ンンっ」 声を抑える様に唇を噛みしめたナルトは、頬を上気させてシカマルに懇願の視線を送る。 「心配すんな…母ちゃんは今日はいねえから。声も我慢すんな……」 「は…やっん…ア…」 ナルトの腕を押さえていた手をどける。もちろん、それでもナルトには抵抗する気がないのか、自由になった両手でシカマルの上衣を握り締めた。シカマルは全ての釦を外すと、ナルトの胸元を外気にさらす。はぁはぁと息を継ぐナルトが愛しくてしょうがない気持ちに襲われた。ナルトと肌を重ねる事に慣れてしまった自分と、そうでない彼と。僅かな刺激にも反応するナルトは、やっぱり今も昔も変わらない。 唇と指先で胸の飾りを愛撫する。ナルトの口から洩れる嬌声がシカマルを煽った。シカマルは迷いもなくナルトの下衣に手を掛ける。容易くそれを脱がしてしまうと、ナルトは恥ずかしそうに両足をぎゅっと閉じてしまった。 シカマルの愛撫によって反応した下半身で息づくもの。小さく震っているそれに手を添えると、透明な液が出ている先を親指の腹で刺激する。 「あ、あっ…やだやだ…っ…シカマル!」 「嫌だじゃねえだろ?」 シカマルの指はすぐにナルトの愛液にまみれた。まだ幼さの残る性器を執拗に攻め立ててしまう自分に少しだけ残った理性の忠告が心をくすぐるが、すぐにどこかへ消え去ってしまう。 快感により溢れ出た涙を舌先ですくうと、目尻にちゅっとキスしてやる。そうすると虚ろになった青い瞳がじっとシカマルを捉えた。 「嫌か?」 シカマルの科白に、ナルトは弱々しく首を振る。 「や…じゃ、ないけど……」 「そっか…」 シカマルはナルトがどうして欲しいのかが分かる。そっと唇を寄せると、求める様にナルトの方から口を開いた。だから、彼が望むように深い口づけを与えてやる。 「ンン…」 その間もナルト自身を愛撫する事は忘れない。優しく宥める様にそれを扱いてやる。夢中でシカマルの舌を求めていたナルトの口がふっと離れると、新しい涙が頬を伝うのが見えた。シカマルはすっと指先を後腔の方に移動させた。ぷつりと指をナルトの中に埋める。ナルトの精液が潤滑油となり、指の一本なら容易く中に入れる事ができた。シカマルは自分が知っているナルトの快感のポイントを指先で確かめる様に触れる。 「あ…っ!」 「ここが悦いだろ?」 ナルトは身体の中から湧きあがってくる快感に一瞬慄く。奥底から侵食される様な熱をナルトは知らない。 「あ…は…ああ…あっあっ…」 ナルトが一番感じる一点を執拗に弄ってやる。どんどんと快感に飲み込まれていくナルトは、顔を左右に振りながらシカマルの腕に両手を掛けた。 「ナルト…?」 「へ…んになる。オレってば…おかしくなるって………シカマル、怖…い」 「怖くねえ。これが気持ち悦いって事なんだぜ?」 そう言うとシカマルはナルトの中の指を増やした。ぎゅっと収縮する孔の感覚が指に伝わって来て、シカマルはくすりと笑ってしまった。ナルトの手を無視して、ゆっくりと抽出を始める。ナルトは中が擦れる感覚に、ぎゅっと目を瞑った。不思議な事にそうする事で、シカマルの指の感覚をリアルに感じてしまう。自分の後腔を出たり入ったりする指の動きに自然と腰が揺れてしまいそうになった。 「は…ああ…あ…っ…ンン、…んあっ」 くちゅくちゅと中を掻きまわされて、ぐっと快感が高まった。下半身に一気に熱が溜まる。それは解放を待って居るかの様に思えて、思わずナルトは自分の下半身に手を持って行ってしまう。だが、それはシカマルによって止められた。 「シ、カマ…ル?」 「確かに自分でシテるとこもそそられるけどな……そんな事しなくても――――― …」 シカマルの指が一気に根元まで埋め込まれた。 「い…っ…アア…っ」 身体の中心を快楽が走り抜ける。ナルトはガタガタと身体を震わせて、シカマルの指をぎゅっと締めつけた。 「後ろだけでも、ちゃんとイケる」 ナルトは射精した後の脱力感でくったりとしてしまう。シカマルは快感に震えているナルトの頬に唇を落とした。そして、まだナルトの中にある指を再び動かす。 「えっ?……ア…ン…」 一度その快感を覚えた身体はシカマルの愛撫に従順に反応する。ナルトは再び身体中が、シカマルによって支配されていく感覚を覚える。どこかに堕ちて行ってしまいそうな感じが怖くて、ぎゅっとシカマルに抱きついた。 「シカマル!シカマ…や…やっ…ア…ンンっ…あっあっあっ…んんっ」 何度も何度もシカマルによって高みに追いやられ、快楽の波に落とされる。声が枯れて、涙でぐしゃぐしゃになったナルトを慈しむ様なキスがされた所で、どこかへ浮遊していた感覚が現実に戻された。
どれだけの時間が過ぎたのだろう。ナルトはゆっくりと瞼を上げる。疲れて眠ってしまったナルトには時間の感覚がない。だが今朝目が覚めた時と同じように、シカマルがナルトに向ける視線は柔らかくて優しい。いつの間にか汗だか精液だかで汚れていた身体が清められて、パジャマもちゃんと着せてある。ナルトはすりすりとシカマルに擦り寄った。 「シカマルの…意地悪」 何度も限界だと思った。絶頂を迎えるのに、それ以上の快楽を求める身体に気持ちが付いていかなくて怖くてしょうがないのに、シカマルによって生み出される新しい感覚に溺れてしまったのだ。 「……これでも我慢したんだけど?」 ナルトはシカマルの言葉を頭の中で反芻してみた。確かにナルトはシカマルの与えてくれる快感の中にずっと居た。だけれど、目の前の彼はどうだろう。自分は、抱きついているのがやっとでそれ以上の事はしていない。 「あの…シカマル、オレと…その、…してえの?」 伺う様なナルトの口調にシカマルはぷっと吹き出した。それから、ナルトの身体を抱き寄せる。 「流石に…お前の身体を壊す様な事、できねえよ」 シカマルにだって分かっている。あまりに体格差があり過ぎるのだ。まだ子供であるナルトに負担を掛ける事など出来ない。ナルトはかあっと顔を赤く染める。それから、じっとシカマルを見つめた。 「オレってば…いいってばよ。ホラ、オレ…九尾の力ですぐに怪我とか治る………」 ナルトは言葉の続きを飲み込む。シカマルの顔が真剣に怒っていた。瞬時に変わった彼の表情でそれを感じてしまう。元々、人の感情の変化には敏感な方である。 「それ以上口にしたら、マジで切れるぞ」 ナルトはびくんと震える。いつもシカマルはそうだ。ナルトが傷つく事を良しとしない。いつもいつも心配をして、無茶をする自分を止めようとしてくれる。大切にされているんだと、感じる事ができる。 「ごめん……」 シカマルは感情を押さえる様に息を吐いた。 「お前の気持ちは、正直嬉しい。でも、それとこれは別もんだ…一番許せないのは、それをお前に言わせてる……俺だな」 苦笑したシカマルにナルトは悲しい気持ちになった。 「シカマル…オレ、シカマルの邪魔じゃねえ?オレ…シカマルに……」 ナルトの視界がぼやける。 「泣くなよ…」 シカマルの指は優しくナルトの涙を拭う。シカマルは胡坐をかいて座ると、ナルトの顔を両手で挟み込む。じっとナルトの瞳を見つめる。大好きな青い瞳が潤んでいた。 「お前が、好きで好きでしょうがない男の前で…泣くんじゃねえよ。お前に嫌われても、俺はきっとナルトの事が好きだ」 「シカマル…」 「こんな恥ずかしい告白させんな、バカナルト!」 「だって…」 ナルトはぐすりと鼻をすすった。どんどん涙が溢れて来て止められない。流れる涙の分だけ、彼の事が好きだ。それを伝えたいのに、伝えきれない事が歯痒くてしょうがない。 「続きは、そうだな…ナルトが元の世界に戻った時の俺にシテやってくれよ」 「えっ!」 悪戯をしているような口調のシカマルはにやりと笑う。 「約束だぜ?」 「えええっ!」 焦るナルトにシカマルはくすくすと笑うだけだ。ものすごく意地悪をされている気分になって、むっと顔を顰めた。 「ナルト。お前が寝てる間にもう夜だ……もうすぐお前は、帰る」 急に真面目になったシカマルの声に、ナルトがじっと押し黙る。 「今なら、…ってか、やっと言えるな。俺にも、お前が必要だってことを…」 「え…なんだってば…?」 雷の音が急に激しくなった。地響きにも似た音が、部屋の中にいるのに伝わってくる。 「シカマル…?」 「好きだぜ?ナルト……」 小さな身体を抱き寄せて、触れるだけのキスをする。その時、ドンっと雷がどこかへ落ちた様な音が聞こえた。シカマルは自分の中に居たはずの温もりが消えていた事に、ふっと笑った。 「…三年越しになっちまったな……」 自分の気持ちを伝えられた事に、何故か満足してしまう。最後の温もりが残った唇を指先で触れて、らしくもなく感傷に浸る。 後は、自分の元に帰ってくる彼を抱きしめてやる事だけでいい。それで、全てが繋がるのだと確信していた。
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快感の熱に溺れたナルトの身体を抱き寄せる。 「シカマル…」 子供の頃とは違う少し低い声がシカマルの耳に響く。くすぐったい響きにシカマルは笑みを浮かべた。 「疲れた」 拗ねた様な口調にシカマルはナルトをぎゅっと抱く。 「ンな事言うなよ…久々の対面だろ?」 「なに言ってんだってばよ!たった……一日くらいじゃん」 「しょうがねえ…一時だってお前と離れたくねえんだからよ」 シカマルらしくない殊勝な言葉に、ナルトは反対にシカマルを抱き寄せる。 「あ〜あ!せっかく戻ってきたってのに、大きい子供で参ったってばよ〜」 「悪かったな」 「悪くねえよ?オレは、シカマルの事大好きなんだってば…だから、ぜ〜んぜんっ!悪くないってばよ」 肌から伝わる温もりはあたたかくて。それだけで満たされた気持ちになる。
もう、雨は止んでしまった。 嘘の様に雷も止んだ。きっと、晴れ渡っている空には幾万もの星が煌めいているはずだ。
「寝よ…?」 「だなぁ…」 二人は同時にくすくす笑い出す。触れるだけの口付けを交わした二人は、静かに瞼を閉じた。
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RUIはドキドキです。
これって、犯罪の一歩手前なのではないかと……
実を言うと、かなりびくついています。
だから、一歩手前で止まりました(笑)
えっと、このおまけは「書きたい〜」って叫んでたので(ブログで)
「読みたいです〜」という反応もあり。
なら、やっぱ書いちゃう?みたいなノリで……
でも、かなりビクビクです(-“-)
でも、いつのシカナルもラブラブなんですって、ね♪
本編は分けて書いてたけど、おまけは1本にまとめたのでいつもより頑張ってます(当社比)
あ〜楽しかった!本心。桜庭さま、素敵なキリリクありがとうございました!
そして、この話を楽しみに(?)していてくれた、全てのシカナルファンの皆様に感謝!