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Hime-Hazime –first sexual‐2010
火影からの新年の挨拶。仕事始めなんて、忍の世界には関係ない。任務があれば、年末年始もそっちのけなのだ。たまたま任務のなかったシカマルとナルトは隣同士で火影の挨拶を聞いている。 いつもなら寝ぼけ眼のナルトがなんだかそわそわしている…ようにシカマルには見受けられる。年越しは二人で過ごして、朝になったら奈良邸へ新年の挨拶。シカマル的にはどうでもよかったのだが、ナルトが譲らないのでしょうがなく帰宅したようなものである。その後に、忘れ物を思い出したナルトはアパートに戻って、この場所で待ち合わせ。 「ナルト?」 耳打ちすると、ナルトはついっとシカマルから視線を泳がせる。心ここにあらず、と言えば良いのだろうか。長くも短くもない挨拶が終わると、ナルトが脱兎の如く駈け出す。その後ろ姿を呆然と見送ったシカマルは、サクラからナルト用の年賀の重を渡された。 「サクラ、これ…俺に持ってけって事だよな?」 「え?シカマル、ナルトのとこ行くんでしょ」 当たり前のように言われてしまい、それを否定できない自分が悲しい。行動を読まれている事が虚しかった。もちろん、ナルトのあの態度は気になるし、彼のアパートに寄る心算では居た。 「いつもこのお重楽しみにしてるのに…ナルト、珍しく帰っちゃったじゃない?」 「……そうだな」 ビニル袋に入れられた重を持ちながら、ぷらぷらと歩く。食べ物には目がない(チョウジと違う意味で)ナルトが急いでいた理由も気になった。 カンカンと音が鳴る階段を上り、扉の前で理由もなく一呼吸。呼び鈴を一回押す。暫くすると、すぐにナルトがドアを開けてくれた。 「シカマル」 「お前、年賀の重…貰って帰らなかっただろ?サクラが心配してたぜ。いつものお前らしくないってな」 「あ…うん」 シカマルの為に身体を横にずらしたナルトの脇をすり抜ける。ダイニングテーブルの上にビニル袋を置くと、後ろから付いてきたナルトを振りかえる。 「どうしたんだよ?お前らしくねえな…」 「あ〜その…怒らねえ?」 「怒られる様な事、したのか?」 「……あ、ちょい顔が怒ってるってばよ?」 じろっと見たシカマルの視線から逃げるような仕草は、つい先程見たナルトの姿である。 「ナ〜ルト…?」 シカマルが一歩前に出ると、一歩下がるナルト。シカマルを真っ直ぐ見ようとしていないが、シカマルの動向は分かっているようだ。 背中が壁に行きあたったナルトが、はっと顔を上げる。その顔の横にはシカマルの両手が付かれていた。もちろん、逃げ場所はないのだけれど。 「白状する気になったのか?」 「別に…隠すとかじゃ、ねえもん」 少しだけ拗ねたような顔つき。上目遣いに見上げてくる青い瞳がシカマルだけをやっと捉えた。 「そんで?」 「あのさ、少し家に戻ったじゃん」 シカマルは頷くと、ナルトの話の続きを促すように無言のまま彼を見つめる。 「あん時、寒くて…ストーブつけたんだってばよ。その火を消したかどうか覚えがなくって…」 「お前、つけっぱなしで出たのか?!」 それは責めるような口調ではなく少し驚いたような呆れたような声色だった。いつも、戸締りや火の用心には人一倍シカマルは口煩い。もちろん、ナルトが基本一人暮らしであることを考慮しての事だ。 「でも!!覚えがなかっただけで、ちゃんと消してたってばよ!」 シカマルは新年早々、火事の知らせを聞かずに済んだ事にホッとする。 「そそっかしいのにも程があるぜ、お前は」 「だから、シカマルに言うの嫌だったんじゃん」 ぷうっと膨れたナルトがぷいっと顔を背けた。 「あんなぁ。年賀も受け取らずに帰ったお前の事、可笑しいと思わない奴…いねえって」 膨れた頬に唇を滑らせたシカマルは、ちゅっと音をたててキスを落とした。金色の髪の合間から見えた耳朶を口に含むと、ぴくりとナルトが反応した。 「シカマル…?あっ…な、に?」 ぴちゃりと音を立てて耳朶を舐めるのはシカマルの戦略だと思う。ダイレクトに頭に響いてくるそれが、ナルトにゾクリとした感覚を呼ぶ。それは性感に近い疼きの様なもので、耳の後ろを強く吸われた時にははっきりとした感覚をナルトの中に生んで居た。座り込んでしまいそうな身体をシカマルの腕が支える。片手が脇の下に滑り、もう片方は顎を固定するように当てられた。 「シカマル…」 ようやく自分の方を見た大好きな青い瞳を確認しシカマルは満足そうに笑うと、ナルトの上唇を口で挟んで愛撫する。続けるように口唇の所々にキスを落とす。その意味がナルトには分かるのだろうか。薄っすらと開けられた唇の間から赤い舌が覗く。シカマルは遠慮なくその舌を味わう事に決めた。 「う…んっ…んっ…んん」 激しくお互いを求めあう口付けに変わったキス。ナルトの腕がシカマルの頭を抱きこんだ。ひとしきりお互いを貪り合った二人が少しだけ離れる。それでも抱きしめ合った身体は密着したままだ。ほんの少し唇が離れただけ。 「シカマルの…えっち」 「じゃ、お前は?」 「同じかも……」 くすりと笑ったナルトは間近にあるシカマルにチュッとキスをした。それが全ての答え。ナルトの上着のジッパーを下げる音が艶めかしい音に聞こえてしまう。シカマルの掌がアンダーの上からナルトの身体を愛撫する。身体のラインを確かめるように下から上へ撫で上げられ、ナルトは短く息を吐いた。それはもう艶を含んだ色合いでシカマルを誘っている。 「シカ…このまま?」 ナルトはシカマルと壁の間に挟まれた様に立っている。シカマルはふっと笑うと「嫌か?」と短く聞いた。嫌も何もこんな態勢は初めてで何と答えていいのか分からない。無言を了承と受け取ったシカマルは愛撫を再開させる。 「あっ……んっ」 アンダーをたくしあげられ、肌に直接シカマルの掌が滑る。親指で少し硬くなった胸の飾りを掠め取られ、ナルトの身体がビクンと反応した。気を抜いては身体が重力に持っていかれそうになる。ナルトは壁に上半身を預けると、シカマルの肩に回した腕に力を込めた。首元にシカマルの唇が落ちる。首筋を舐める舌の動きだけで身体の奥が熱くなるのが分かった。いつもと少し違うシチュエーチョンと言うだけで、行為に集中できない。不安定な身体に気を取られてしまう。それでも的確にシカマルはナルトの悦いポイントを攻めていった。 「や…あっん、あ…やっぱ、ベッド…」 「今更、おせーよ」 「シ…カマル?」 「止まりそうにねえ」 昨夜も沢山愛し合った。何度も絶頂を味わって二人で絡みあって眠ったと言うのに、目が覚めたら全てがリセットされてしまうような新鮮さを感じる。それは毎回の事で。何度キスをしても、何度抱きあっても足りない様な気がしていた。 「ん…オレも、シカマル……欲し、い…」 いつの間にかズボンの前が肌蹴られている。ストンと床に落ちた下衣が足首の辺りでもたついていた。腰から臀部にかけて指先が滑る。ナルトは自分の中心で熱を持ち始めた自分自身の存在を感じる。それなのにシカマルは直接それに触れる事はない。双丘の割れ目に指を沈めたシカマルが、まだ硬い蕾の上を擽る。むず痒いような感覚を与えられナルトはぶるっと震えた。 「ナルトを感じてえよ…」 「オレだって…」 些細な触れ合いだけで、身体の奥に熱が灯る。それはシカマルにしか消せない火で、妖しい光を灯しているように思う。シカマルの頭をぎゅっと抱いたナルトが耳元で囁く。 「煽んじゃねえよ」 「だって…」 「止まらねえって言っただろうが…」 溜息と一緒に吐き出されたシカマルの本心にナルトも素直に応えた。シカマルの手が起立し始めたナルトの熱い陰茎に絡まる。 「んっ…」 待ち望んでいた感覚が与えてくれる快楽にナルトの喉が仰け反る。その喉元に噛みつく様に唇を這わせたシカマルは、所有印をその肌に刻んだ。緩く抜いてやるだけでナルトの陰茎の先からは透明な涙が零れ落ちる。それがシカマルの指に絡まって淫猥な音になった。くちゅくちゅとシカマルの指の動きに合わせて鳴る、感じているという印にナルトの頭は真っ白になる。真っ白な中がシカマルという存在でいっぱいになる。身体の中心から広がった熱が、自分の全てを侵食するようにじわりとしみ込んでくる感覚だ。 「あ…っあっ…」 「ん?」 はぁはぁと短く呼吸するナルトに応えるようなシカマルの的確な動きにナルトの腕が震えた。 「も…ほし…シカマ…ル」 強請る様な甘い囁きにシカマルは首を振る。 「無〜理」 シカマルだってすぐにナルトが欲しい。だけれど、その行為がナルトを傷つけてしまう事になるのは嫌だ。本能の中の僅かな理性がそれを止めている。無茶苦茶にしてしまいたい衝動の中に、それは二人で行われる行為だという事が大前提になっているのを知らせるサイレンみたいなものが鳴る。 「や…っ」 「嫌じゃねえよ、イイ、だろ?」 「うん…」 濡れたシカマルの指がナルトの蕾をこじ開けて中に入って来た。 「あっ!」 くるりと中を確かめるように回された指の動きに反応してしまう。壁に預けていた筈の身体をシカマルに抱きつく事で体重を彼に全て移動した。ナルトの身体を受け止めてもシカマルはびくともしない。身長差も余りないと言うのに、腕力はあるのだと…関係のない事を考えている所で、ナルトの中の指がずぶりと奥まで埋め込まれた。 「しっかり掴まってろよ?」 耳元で囁かれたナルトが頷こうとした瞬間、身体のバランスがくずれる。 「えっ…?」 脇を支えていたシカマルの腕が、ナルトの片足を掬いあげる。シカマルを受け入れる部分をぐいっと押し広げられて、ナルトの頬に熱が上がってくるのを感じた。一度出ていったシカマルの指が増えてナルトの中に再び埋められる。ナルトの中の感じる部分を的確に刺激してくる指の動きに、後腔がきゅうっとシカマルを締めつけてしまう。その感覚を苛烈に感じとってしまったナルトは、いつも以上の羞恥を覚える。外気にさらけ出された恥部を感じ、揺らめく感情は快感と恥じらいの合間を行き来する。シカマルとの行為に没頭している部分と、冷静に自分を見ているもう一人の自分が居る様で。また、自分のあられもない格好を思い浮かべてしまう。そんな事にすら感じて身体が震える。肉壁を擦りかき分けるように出入りするシカマルの指をいつもよりも生々しく感じていた。 「あ…あ…やっ、ん…あっ……」 内腿が痙攣して本当に立っているのも辛く感じだした頃、シカマルの指が名残惜しそうにナルトの中から出て行った。ぷるぷると震えてシカマルに抱きつきながら、ナルトは心待ちにシカマルの次の行動を待っている。ナルトは飢えで自分の奥が渇いて行くのを感じた。潤いが欲しい。シカマルに全てを持っていかれたい。彼の全てが欲しい。彼を飲み込んで。二人でしか感じられない熱を分け合いたい。 「シカ…も、我慢できねぇって…」 ナルトの泣き声に近い呟きに、シカマルが自分の下衣を緩める音が重なる。掠れた声で名前を呼ぶナルトが愛しい。瞳にいっぱい溜まった涙の所為で潤んだ青が濃くなる。そして、シカマルだけを見つめるその空色に引きこまれていく。無意識だろうともナルトがシカマルを求めている事だけは確かで、彼の中に存在している自分に気分が高揚する。もうすでに硬くなった自分をナルトの後腔に当てると、ぐいっと力を入れた。 「んんっ…あっ…」 先を飲み込んだ後腔に一番太い部分をずずっと入れた。 「あっ…シカ…」 シカマルが入ってくる瞬間はいつもそうだ。苦しくて堪らない。解放されない熱が苦しいのか、その質量自体が苦しいのか分からない。もっともっと奥へと誘おうとするナルトの腸壁が収縮した。 「ナル、もちっと力抜けるか?」 ナルトはぶんぶんと頭を振る。こうなってしまうとナルト自身でもコントロール出来なくなる。余裕がなくなってしまうのだ。シカマルはぐいっとナルトの奥に熱い楔を打ち込む。びくりと仰け反る首元に赤い花弁が見えた。それに再び唇を合わせながら、シカマルはナルトを下から突き上げる。 「あっあっあっ……んん、……やっ…あっんっ」 触れ合う細胞の全てからシカマルを感じる。その感覚は頭では分からない。曖昧な感覚の狭間で生まれる、“満たされている”という歓喜。揺すられて擦られて、シカマルを飲み込んで身体が軋む。 「ナルト…」 「んっ…シカマル…気持ちい…い?」 揺れる視界の中で見たシカマルは笑みを口元に乗せた。 「お前は?」 「気持ち……良い…っ…」 「同じだっての」 浅く深くナルトを追い詰める様にシカマルが腰を進める。嬌声がナルトの口から零れる。快感から瞳に溜まった涙が頬に零れていた。ナルトの全てを味わいたい。奥も中も全部だ。欲張りになる感情が抑えきれずにグラインドする腰が激しくなる。無我夢中にしがみ付いて来るナルトの身体が熱い。吐く息も熱く甘く溶けている様な気がした。 何が始まりで終わりなのかも分からない。ただ抱きあって分け合う熱りが答えの様な気がした。上から下から隙間なく全てが熱で埋め尽くされる。シカマルを誘うようにナルトの中が痙攣した。もっと奥へと導く肉壁に熱い迸りを放つと、二人の身体に挟まれて擦られたナルトの陰茎の先からもどくどくと白い体液が放たれる。 小さく肩で息をしているナルトがぎゅっとシカマルに抱きついてきた。 「……ナルト」 呼ばれて顔を上げたナルトの唇を探って、口付けを交わした。それは行為の始まる前の早急なそれでなく余韻を楽しむかのようなねっとりとした口付けである。飲み込めない唾液が口元から顎に零れる。二人の間を透明な糸が繋いだ。 「シカマル…」 呼吸が整わないナルトの唇に重ねるだけのキスを送ったシカマルは、ナルトを気遣う様に彼を抱えなおす。萎えて居ないシカマルの存在を感じたナルトが恥ずかしそうに首を振った。 「いやか?」 「ちが…ベッド行こうって言ったのに……」 「しょうがねえよ、余裕ねえんだから。お前が煽るから止められねえんだぜ?」 「オレのせい…?」 小首を傾げるナルトにシカマルはくすりと笑う。 「…かもな」 ナルトはシカマルの肩に額を乗せる。 「余裕、出た?」 「まだお前が足りてねえけどな」 シカマルが放ったもので潤滑が良くなった後腔はきゅっと彼を締めつけた。僅かな動きにでも敏感に感じてしまう自分が恥ずかしい。それでも、シカマルを求めている気持ちは彼と同じなのだ。 「オレも…シカマルが足りてねえみたい」 可愛い事を言う恋人にシカマルが降参した。ナルトの中から熱の治まらない自分自身を抜くと、彼の足を床に下ろす。ふらついたナルトの身体を抱いて、窓際のベッドに移動する。ゆっくり冷たいシーツに寝かせると、ぺろりと頬に残った涙の跡を舐める。 「も、我儘聞かねえぞ?」 シカマルの意地悪な科白に目を丸くしたナルトがぷっと吹き出す。 「言わねえってばよ」 手が重なって、指先が絡まる。 「シカマル、好きだってば……んっ」 重なった唇から甘い舌が絡められる。ナルトは乱れて居ないシカマルの上衣に手を掛けた。シカマルの素肌に触れた掌から、彼を求めている指先が身体のラインを伝う。 冷たいと感じたシーツがすぐに熱を孕み始める。それは燻ぶった残り火のように大きな熱に変わるのだ。 「ン…」 蕩けた吐息が空気に溶ける頃、二人は再び一つになって快感を分け合う。 たった一人の大切な人の全てを感じながら、高みの昇った感情を解放するように。 ナルトの身体中にシカマルの所有印が散らされる頃、夕日が部屋を真っ赤に染めていた。
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2010年、しょっぱなは「姫始め」で(笑)
今年最初のアップが、こんな話でどうかとも思うのですが(^^ゞ
ご、ご愛嬌ということで!いかがでしょうか?
ほんとこの二人は相思相愛がお似合いだと…勝手に思いこみ。
その思いこみが今年もシカナルを生み出していくんだろうな〜
今年もこんな二人をよろしくです(*^_^*)