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Courage side naruto
時々ある、この時間。 シカマルが何か考え込んでいる。任務の事かもしれない。もしかしたら、違う事かも。 放っておかれている気分にはならないが、急に甘えたくなる瞬間でもある。
「シカマル?」 名前を呼ぶと、自分の存在に気が付いたように優しい瞳を向けてくれる。 「悪りぃ…なんか言ったか?」 何も言ってなんかいない。ただ、その名前を呼んだだけ。自分の方を見て欲しいなぁなんて、ふと思っただけ。きっと、こんな事を考える自分は狡いのだと思う。 シカマルの全部を自分のものにしたいと思う瞬間。 無理とか、不可能とか、考えたくない。今、この瞬間だけでいい。その瞳に映るのが自分であるならば。胸元に擦り寄ると、優しく髪を撫ぜられた。何故か、ほうっと心があたたかくなる。
彼と言う存在で、満たされる。 全部を彼に持って行かれる。
「なぁ。ナルト…」 優しいけれど、何かを含んだ様な声色。 「なんだってばよ〜」 だから、気が付かないふりをして少し気楽に応えてみた。 「俺でいいのかとか、考えた事あるか?」 なのに、シカマルから発せられた言葉は自分の望むものではない。どうして、そんな事を聞くのか。聞かれてしまうような言動をしただろうか?頭の中が疑問符で一杯になる。 いっぱいになるのは、不安という未来への結果論。 「シカマルじゃなきゃ、嫌だってばよ」 即答してしまった。本心なのだから、隠す事も欺く事もできない本当の気持ちだから。 「シカマルが嫌って言っても、オレ…離れねえてばっ」 思わずぎろりと睨みつける。シカマルは困った様な、それでいてなんだか嬉しそうな複雑な笑みを浮かべている。だから、ぎゅうっと抱きつく。この温もりを離したくなんかない。 「ナルト、好きなんだぜ」 確かめる様なシカマルの科白。 「んじゃ、そんな事聞くなってば」 聞かなくても、聞いても、答えは変わらない。変えられない。時が過ぎても、変わらない想い。 「悪りぃ…」 そう言ったシカマルは、ちっとも悪いなんて風もなく。 思わず頬を膨らます。シカマルはバツが悪そうな顔をしながら、ナルトの頬に唇を落とした。
真っ直ぐに向かう、一つの想い。
時々、息苦しくなる。この感情をなんと呼べばいいのか…?そんな事は知らない。 初めて知った感情だから、初めて知った想いだから。
深くて、純粋で、それでいて……時々、苦しい。 見つめ続けるその姿に、目が眩む。
シカマルを好きで居る事が、時々苦しいのだ。好きすぎて、求めすぎて、怖いくらいに彼が必要で。それを思い知らされる度に、苦しくて堪らなくなる。これが、好きだと大切だと感じる心。 「シカマル…好きだってばよ」 「ああ」 「ホントに分かってるってば?」 「分かってる」 ゆっくりと倒される身体。ちくりと首筋に当たった唇が与える甘い痛み。 「あ…シカ…」 支配されるこの瞬間に、堕ちて行く。 身体を這う指先と掌と、唇と、シカマルと言う存在に全てを支配される。身体の中で共鳴するのは、彼を求める恋情と快感に酔う身体的な感覚。 「あ…んっ…」 「ナルト…」 せつないくらいに、彼が好きで必要で、離れる事なんかできない。この先、何が起きようとも変わる事のない感情。
抱きしめるこの想いを抱き続ける勇気。 それは、誰が与えてくれるものでなく。 自分だけが知っている心の奥底に。
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WEB拍手より移動しました。
ほんとに、長い事居座っていたシカマルsideと対になっているお話です。
言いたい事はいつも一つです。
バカップルシカナル!!